重要文化財 旧佐藤家住宅 大倉 魚沼市 新潟県
佐藤家住宅は元文3年(1738)に建てられた農家で、新潟県中越地方の豪雪地に分布する、中門造りの形式を持つ民家の初期の遺例として、またその時代の特性を示す価値が認められて昭和52年、国の重要文化財の指定を受けました。 この住宅の特徴は、広間三間取りの本屋で「茶の間」を中心に「でい(座敷)」、「にわ(土間)」よりなり、中門を取り付けた形式となっていることで、岩手県の曲り家とは異なった形式を持っています。建物は冬期間3〜4mの豪雪にも耐えうるように、柱は太く、大きな差し物を入れ、貫を多く用い、また周囲には基壇を築き消雪池を配する等の工夫をこらしています。座敷まわりなどの柱はカンナ仕上げとし、天井を張っていることより見て、建築当時はこの地方の庄屋格を持った家であったことが推察されます。 昭和54〜55年度に解体修理工事を行い、建築当初の姿に復元されました。      魚沼市教育委員会