新田の本陣・問屋(平形家住宅門屋) 新田 中山 高山村 吾妻郡 群馬県
中山道を高崎で分岐し、越後出雲崎までを三国街道といって、途中の宿場に本陣宿をおいた。ここ新田の本陣は、門屋を入ると大きい茅葺の母屋があって問屋を兼ねていた。門屋と母屋の中間に殿様が泊まる棟があり、一段高い上段の間、違い棚の床の間、畳敷きで木戸の無い風呂場、厠、近臣の控える次の間、宿札等が当時のまま保存されている。  平成12年10月  高山村教育委員会
この住宅門屋は、三国街道中山新田宿本陣の長屋門として、江戸時代末期に建てられ、郵便制度発足後間もない明治6年、旅籠の一部を改造し中山郵便局として開局、昭和41年まで使用された。伝統的な二階建て木造建築で、江戸時代の問屋としての旅籠の客室と、幕府公用便を扱った本陣が、新しい時代の郵便局に変わっていった様子を伝える貴重な建造物である。  平成19年12月  高山村教育委員会  (撰文 平形作太郎