桃井(とうせい)館跡 上野田435−2 吉岡町 北群馬郡 群馬県
三国街道わきのこの館は、七百数十年前、桃井荘の地頭であった桃井八郎が南下の高台に建てたと伝えられている。その後、渋川市有馬へ書院として移され、さらに1832年(天保3年)ここへ移築された。木造、平屋建ての入母屋造りで、間口7間、奥行き3間半、大部分は往古のままで、欄間の「ぶどう」や「りす」など精巧なすかし彫りは、文化的価値の高い逸作である。維新後は、上野田戸長役場として、地租改正事務所となり、1879年(明治12年)7月20日には皇后(孝明天皇)陛下の御休所となっている。  昭和61年4月  吉岡町教育委員会