七重塔基壇跡(上野国分寺跡) 引間町 高崎市 群馬県
国分寺には、国の平和と繁栄を祈るためのお経を納める七重塔が建立され、国分寺の象徴となっていました。この塔の基壇(基礎の土壇)と礎石(柱の台石)の一部が、1200年以上の間この場所に残っていました。この基壇は、一辺の長さが19.2mあって、周囲は榛名山産出の安山岩の切石を組んで化粧されていました。礎石の間隔が3.6mであることから、塔は初層の一辺が10.8mで、高さは約60mであったと推定されます。全国の国分寺の塔の中でも、最大級のものです。また基壇の中心にある礎石(心礎)の中央には円形の突起(出?)、その他の礎石の上面には円形にならした柱座の痕跡が見られます。これと発掘調査で判明したことに従って、土の部分は版築で、化粧石は榛名山から採った石を用いて再現しました。 1996年