毘沙門堂 楼門 浦佐 南魚沼市 新潟県
此の山門は今から凡そ170年前の天保2年(1831)当所の豪商関市四郎氏の造営寄進によるものである。日光の陽明門を型どり総欅造りで雪国の豪雪にも耐え得る工法で金釘を用いることなく組み立てられた建物として知られている。 楼上には毘沙門天28使者の彫像を奉安し16羅漢壁画及び格天井天女の画は京都仏画師板谷桂舟の力作で何れも鮮やかな色彩が当時のまま遺されている。楼下天井の双竜図板絵は江戸時代の画聖谷文晁の傑作で殆んど現存しない文晁の板絵としても大変価値あるものと言われており長い間毘沙門堂のシンボルとして多くの信者から崇められてきた。ところが双竜図は最近老朽が進み全く確認できないような状態となってきたのでこの程屋根葺替工事を機に日本画家永森一郎氏の手により修復されたものである。 平成9年5月吉日  毘沙門堂別当普光寺