蛤の生ける甲斐あれ年の暮    芭蕉

この碑は、宝暦12年(1762)10月に藤井村の草々庵梅童が父梅馬の遺志を継ぎ建立したもので、合わせて「俳諧甲斐塚集」が撰集され、「霜を出て霜より白し塚の月」の梅童の建立句が伝えられている。梅馬は名を渡辺武右衛門といい、守墨庵柳居や弟子の門瑟と親交があり、蕉門の柳居の流れを甲斐に伝えた先駆者。また、この碑は県内に数多くある芭蕉句碑の中で最も古いものである。

芭蕉翁甲斐塚 勝沼町 甲州市 山梨県