国 宝 大善寺本堂 一棟 昭和和三十年六月二十二日指定
新義真言宗智山派の名刹大善寺の本堂は、薬師三尊像(弘仁仏・重要文化財)を安置するので薬師堂とも呼ばれる。方五間の堂宇で、正面は中の三間を両開き桟唐戸、両端を連子窓とし、両側面の前寄り一間と背面中央一間の出入口以外はすべて板壁で、四周に切目縁を回らす。太い円柱上に豪放な、実肘木つき和様二手先の斗栱を組み、中備に間斗束を置き、軒支輪を付け、二重繁棰によって雄大な寄棟造桧皮葺きの屋根を支える。(中略)
 この建物は、執権北条貞時が勅命を奉じ「弘安九参月十六日」甲信二か国の棟別銭の喜捨を得て再興した。中世和洋建築の典型を示すものであり、本県最古の遺構でもある。昭和29年12月解体復元修補が竣工した。  昭和56年3月31日  山梨県教育委員会          

大善寺本堂  勝沼 勝沼町 甲州市 山梨県