鎌倉橋 鎌倉街道 下高井戸 杉並区

神田川にかかるこの鎌倉橋について、「武蔵名勝図会」には、「上高井戸の界にあり、古えの鎌倉街道にて・・・いまは農夫、樵者の往来道となりて、野径の如し」とあります。鎌倉街道は、東国御家人と鎌倉を結ぶ道で、鎌倉〜室町時代に繁栄しましたが、江戸時代以降、次第に衰え、後半期には前述の「野径の如し」といわれるように、一部分を残すだけとなりました。また、この付近には、鎌倉時代に陣屋櫓が作られ、後に大田道灌の支配地になってからは、家臣某が任に当たっていた、という伝承が残されています。(中略)なお、「豊多摩郡誌」は、大正初期の鎌倉橋について「木造、延長3間、幅員1間」と当時の様子を伝えています。  平成12年3月  杉並区教育委員会