時の鐘 天竜寺 新宿4丁目
天竜寺の鐘は、元禄13年(1700)牧野備後守成貞により寄進されたもので、内藤新宿に時刻を告げた「時の鐘」である。現在の鐘は、銘文により元禄13年の初鋳、寛保2年(1742)の改鋳につづく三代目のもので明和4年(1767)の鋳造である。総高155cm、口径85.5cmで多摩郡谷保村の関孫兵衛の鋳造になる。天竜寺の時の鐘は、内藤新宿で夜通し遊興する人々を追出す合図であり「追出しの鐘」として親しまれ、また江戸の時の鐘のうち、ここだけが府外であり、武士も登城する際時間がかかったことなどから30分早く時刻を告げたという。なお、上野寛永寺・市ヶ谷八幡とともに江戸の三名鐘と呼ばれた。  平成3年1月  東京都新宿区教育委員会