一ノ鳥居  石巻市

 この鳥居は、天保14年(1843)9月、当時の十八成組一浦十浜の大肝入長沼平左衛門が主立となり、藩の費用で稲井の石工勝右衛門に作らせ、造立したものである。高さ5.72m、周り2.34m、重さ数百貫の稲井石は、十八成組、狐崎組から集められた数百の弁当自弁の人夫によって二日がかりで鮎川浜から運び揚げられた。 扁額は山形の三浦権四郎以下八名の発願により、ニロ峠を経て蒲生より船で運んで奉納された。鳥居は風当たりの強い場所にあるため藩に願って翌15年に、厚さ10cm、高さ58cmの石8枚で根巻きし、さらに厚さ6mm、幅5cmの鉄輪で締めつけ補強している。当時の金華山島は女人禁制の為、女性は此処より奉拝して帰ったという。