平林寺は、臨済宗妙心寺派の寺院です。南北朝時代の永和元年(1375)石室善玖禅師を開山として、岩築(槻)条の北西、金重村の地に建立されました。天正18年(1590)の浅野長政による岩築城攻めの際に伽藍を焼失しましたが、同20年に駿河の臨済寺から鉄山宗鈍を招いて再興されました。その後、当寺を菩提寺とする松平伊豆守信綱の遺命により、子の輝綱が、寛文3年(1663)野火止の地に伽藍をすべて移しました。県指定の建造物である4棟は、岩築からの移築によるものです。総門:間口2間1尺。茅葺。1丈4寸の両扉を付けた切妻造りで、桁行4.1m、梁間3.4mの禅宗様の円柱四脚門です。京都詩仙堂の石川丈山によって揮毫された「金鳳山」の額を掲げています。
  平林寺 総門 野火止 新座 埼玉