白水阿弥陀堂境域は、昭和37年の発掘調査により、東西池の汀線・石組・洲浜・中島にかかる橋跡が確認され、浄土式庭園を伴った寺院であることが明らかになりました。11世紀頃から、釈迦入滅2千年後は、世が暗黒になるという末法思想が普及し王朝貴族は西方浄土の光明を求めて阿弥陀堂を建て、浄土に往生することを願いました。白水阿弥陀堂境域の浄土式庭園も、このような思想的背景によって造営され、経典の説く理想をこの世のい地上に具現したものと考えられています。白水阿弥陀堂境域は、お堂と浄土式庭園、加えて自然空間をとりまく環境がよく保存されており、当時の東北地方南部の仏教文化を考えるうえで貴重なものであることから、昭和41年に国の史跡に指定されました。その後昭和43年以降、周辺の土地公有化と、庭園復元事業が行われ、12世紀の創建当初の姿に復元されました。   いわき教育委員会

 国指定史跡 白水阿弥陀堂 内郷白水町 いわき市