巻石のことが最初にでてくる書物は天和2年(1682)に刊行された大淀三千風著「松島眺望集」です。「石巻  川中に大きなる岩あり、このかげ浪巴をなせり、この故にこの名あり」と書かれてあります。 元禄11年(1698)の「牡鹿郡万御改書上」には「川中 烏帽子石 東西一間半 南北三尺八寸 ただし石巻石と申し伝え候」(中略)
石巻の地名の由来についてはいろいろな説がありますが、江戸時代にはこの巻石が起源であるとする説が一般によく知られていたようです。 烏帽子は住吉神社の正しい名飯石大島神社の「いびし」がなまってできたものと思われます。 現在羽黒山のふもとにある海石山寿福寺は正保2年(1645)住吉に仙台藩の米蔵が建設される前は大島神社の境内にありました。海石という山号は烏帽子石にちなんでつけられたものです。 昭和59年11月 石巻市教育委員会 協同組合 石巻商店会

巻石・袖の渡り 住吉公園 石巻市