桜の渡し 宮川2丁目 伊勢市 三重県
旧跡宮川・桜の渡し(下の渡し)  宮川は、東国から来ても西国から来ても、神都伊勢に入る者はかならず渡らなければならぬ、伊勢最大の河川であった。 江戸時代のもっと昔から、小俣と山田宮川町を結んだのが「桜の渡し」であり、関東・東国あるいは京からの人々は参宮者も勅使もみなこの渡しによった。 春には桜花が美しく咲く堤に沿って茶屋が並び、御師の出迎えの看板が林立し、また、めでたく参宮を終えて帰る伊勢講を送る道中歌もひびいた。 人・かご・馬あるいは長持一棹何文と定めて、参宮の歴史のすべてを運んできた「桜の渡し」は、明治30年参宮鉄道の開通まで生きつづけました。