多宝塔 宝塔寺 伏見区 京都市
深草山と号する日蓮宗の寺院である。寺伝によれば、藤原基経か発願し、昌泰2年(899)に藤原時平が大成した極楽寺に始まるといわれる。当初は真言宗であったが、徳治2年(1307)に住持の良桂が日蓮の法孫・日像に帰依して、日蓮宗に改めた。 また、日像が京都に通じる7つの街道の入ロに建てた法華題目の石塔婆の一つが、当寺の日像廟所に奉祀されたことにちなみ、寺名を宝塔寺と改称したとされる。本堂(重要文化財)は、江戸初期の1608年の創建で、本尊の十界曼荼羅、釈迦如来立像、その左右に日蓮・日像の像が祀られている。行基葺の多宝塔は永享10年(1438)以前に建立されたもので、室町時代中期建立の四脚門(総門)とともに、重要文化財に指定されている。以下略   京都市