芭蕉句碑 加賀町 村上市 新潟県
芭蕉の句碑と奥村素仙の句碑
 村上市内には、芭蕉の句碑が村上地区に二箇所(加賀町、上片町)と岩船地区(岩船神社)にニつが現存してぃる。
 大小二基の句碑のうち大きい方は
  
雲折々 人をやすむる 月見かな  ばせを
 この句は、芭蕉七部集「春の日」にあり、貞享2年(1685)の作とされている。 芭蕉が「奥の細道」の旅の途中、村上へ訪れたのは元禄2年(1689)8月の頃であった。
 小さい方は、
  月すゞし 松かさ落ちて 水の隈  素 仙
この句は、村上小国町在住の奥村覚左衛門の詠まれた句で俳号は素仙。
 このニつの句碑は、天保14年(1843)10月に、芭蕉の150回忌、素仙の17回忌追恩の為に加賀町観法院の別当であった白露観夢為坊が建立したもので、稲荷神社脇は夢為坊の住んでいた観法院の門外であった。