昔は松林の高さが低く、海が見渡せる景勝の地であったことから、村上藩主の巡村や、幕府の巡見使の藩政視察などには、この地に定紋入りの幕を張ったといわれています。また、村上の殿様の奥方も、この地に幕を張り巡らして一日の遊山を楽しんだといわれています。このような由来から、愛称としての「お幕場」という言葉が生まれたと思われますが、いずれにしても、ここの松の姿が美しいことから、呼び伝えられてきたものです。なお、この「お幕場」には、松尾芭蕉をはじめ、伊能忠敬、吉田松陰らの多くの著名人も訪れたといわれています。
お幕場跡 北新保 村上市 新潟県