茅部の鯡供養塔 本茅部町 森町 茅部郡 北海道
建 立 宝暦七年五月(西暦1757年)
由 来 宝暦年間の東蝦夷地茅部場所は、鰊の豊漁地として有名になった。 地元茅部漁民の外に、箱館・亀田・上磯等より多数の入稼出漁者が来て、沿岸一帯の鱗漁業は大へん盛況となり、特に宝暦7年の春鰊は大豊漁で、浜辺は鰊の山を築いた。当時鰊は、乾製食料以外鰊搾粕の行われない頃であったから、この大漁に当り、漁業者合議の上土中に埋めて鰊の供養塔を建て、慰霊法要をしたのである。後年尚この地方は東部鰊の盛漁地として名を成したが、明治以後次第に漁獲が減少し往時の面影は今はないが、この塔の存在は本道開拓漁業史上最も重要な鰊のみの供養塔であることから、本道有形文化財として世上の関心が高まり、昭和5年6月22日史跡保存法により仮指定となり、更に昭和38年12月24日北海道有形文化財の指定を受け、永久保存管理ざれることとなった。  昭和39年10月1日  管理責任者 森町