三軒茶屋跡 駒ヶ岳 森町 茅部郡 北海道
弘治年(1555・室町時代末期)、茅部地区の鰊漁を求めて、函館近郊から多くの漁師が出入りするようになり、函館ー室蘭間に道路が開かれました。やがて「茅部場所」と言われる茅部地区の漁場が設置されると交通量が急速に増大し、後に「茅部街道」と呼ばれる主要道路となりました。街道筋の要所要所には宿屋、休憩所等があり、特にこの三軒茶屋では、わらじ・酒お茶・駄菓子等を買う人々で賑わいました。明治維新の開拓期には、この道路を本格的に改修し、函館〜札幌間の本道となり、鉄道が開通する明治36年までの間、本州方面と結ぶ交通の大動脈でした。現在この道路は、国道5号線開通により「旧街道」となりましたが、古くから東蝦夷地(道南部)開発の要道としての様相がいまだに残り、森町の貴重な史跡の一つです。  平成5年9月15日  森町教育委員会