義経伝説 中山宿の山神
 義経一行が陣ケ森で山猿の歓待を受け一夜を明かして中山宿の里へと下ったところ、炭焼き源三の女房おせんという女が難産で難渋していることを聞いた。亀割峠で北の方の産婆役を務めた十郎権頭兼房がその役を買って出、弁慶が栗の木で錫杖を作り、西方浄土を伏し拝んで、諸仏諸菩薩の中でも大慈大悲の深い観世音菩薩を祈り呪文を唱えると、おせんは無事に女子を出産しました。源三をはじめ里人は涙して一行に合掌したという。後年、その大慈悲を人々に分かつため、弁慶の作った栗の錫杖を本尊として山神社を建立した。中山では規模の大きい社殿で、祭礼には昔は角力と神楽が奉納され3夜2日行われたが、現在も安産の神として信仰が厚く、妊婦を持つ母親は10月10日の願をかけ、安産を祈願しており、お礼参りも盛んである。  鳴子町史より  鳴子町観光協会
山神社 川端 鳴子温泉 大崎市 宮城県