尾根道 滝田城址 上滝田 南房総市 千葉県
城址は上滝田区根古屋の西方の丘陵上にあり、下滝田区の大手口より登ると最高所は標高140mで八幡台と呼ばれ、石宮の八幡小祠がある。ここが本丸(主郭部)と考えられ、これを囲む形で曲輪と思われる数カ所の台地が見られる。東側の標高100mの中腹台地は馬場跡と伝誦されている。城址は西方に尾根が続くが、南北に断崖がある要害の山城である。築城の年代は明らかではないが、安房誌では城代を里見5代義豊の妹を妻とした一色九郎としている。また快元僧都記の天文6年(1537)の項には、里見6代義堯が天文3年の犬掛合戦の後、暫く房州部久里(へぐり)郡に居城していたと記され、これを滝田城とずる説が有力である。また南総里見八犬伝では里見義実の居城で八犬伝発祥の城とされている。 南房総市