館山城跡 館山 館山市 千葉県
伝義康御殿跡
館山城は安房里見氏第9代義康が築城し、第10代忠義公が伯耆国(鳥取県)の倉吉に移されるまで、27年間里見氏の居城となっていた。館山城跡については、昭和52年度、3年度、4年度と3次にわたり学術調査を行ったが、城山公園梅園造成を行うにあたり、この地区が義康御殿跡と推定されるため、特に昭和61年度、第4次の発掘調査を行った。その結果、5間x4間(約66u)または、5間x5間(約82u)の建物跡などが立て替えられた状況で発見された。ここに示したのは、発見された建物の一軒で、その位置には「石」を設置して表示したが、すべて「礎石」を用いに建物跡ではなく、一部は掘立柱を併用している。この建物跡で、ここがただちに義康公の御殿跡ときめることはできないが、館山城の一時期における中心的な建物跡ではないかということはできよう。 館山市 館山市教育委員会