宝珠山立石寺を中心とする山寺は、清和天皇の勅許をいただいた慈覚大師により、貞観2年(860)に開かれたと伝えられています。 全山を構成する角礫凝灰岩は、永年の水蝕と風蝕を受けて奇岩怪石となり、これか樹木の間に見え隠れする姿は、四季折々に本当にすぱらしい景観となっています。 また、境内地の参道石段は、立ち並ぶ句碑や板碑とともに苔むして、老杉や怪石の間にはたくさんの堂塔が建てられ、千古の静寂をたたえています。元禄2年(1689)には、俳聖松尾芭蕉が門人の河合曽良とともにこの地を訪ね、 閑さや 岩にIしみ入 蝉の馨 の名句を、「おくのほそ道」に残しています。 平成4年3月 山形県教育委員会 山形市教育委員会 |