秋田城跡鵜ノ木地区 寺内鵜ノ木 秋田市 秋田県
鵜ノ木地区は、秋田城跡を巡る東の外郭築地塀の外側にあたり、発掘調査の結果左の図のような掘立式の建物や井戸、沼跡などたくさんの遺構が発見されました。建物跡は東西、南北に整然と並び、その一画には杉の木の井筒がおさめられたりっぱな井戸が作られています。井戸の底からは、高清水の地に出羽柵が遷された翌年に当たる「天平六年月」(734)の木簡や「(天平)勝宝五年調米」(753)と書かれた納税を示す木簡、また沼を埋めた築地土からは「・・・玉寺」と書かれた土器も発見されています。鵜ノ木地区は、これらの遺構や遺物などから奈良時代には重要な役所跡、また平安時代のある時期には寺としても使われたことがうかがわれます。