この表門は、旧膳所城の北大手門として建てられたもので、明治3年(1870)の膳所城取り壊しの際に篠津神社に移され、翌々年に建てなおされたものです。門は高麗門形式で屋根は本瓦葺きとなっており、旧膳所城主本多氏の立葵紋がみられます。扉は内開きで、竪格子、腰部横板張りとなっており、脇門を付けています。この高麗門という形式は、背面に特色があって正面の主体部から両方に袖のように直角に屋根が出ているものをいい、この形式は城門にも多く用いられています。この門も桃山時代の城門の一つで、大正13年4月に国の指定文化財になりました。 大津市教育委員会 平成3年2月
篠津神社表門 中庄1丁目 大津市 滋賀県