箱根関所跡 箱根 箱根町 足柄下郡
箱根関所は、芦ノ湖に屏風山が迫り、最も平地が狭い場所にあります。箱根関所が開かれたのは、江戸時代、元和5年(1619)のことといわれています。徳川幕府によって全国に設置された53箇所の関所の内、新居(静岡県)、碓氷(群馬県)、木曽福島(長野県)とともに四大関所の一つとして重要視され、明治2年(1869)、関所制度が廃止されるまで、人質として江戸に置いた大名の妻子の帰国を取り締まるため、「出女」に対し厳しい監視の目を光らせました。箱根関所の周辺の山々は、地元の人たちも立ち入りを禁止されており、また、木柵が設けられるなど、厳重な警備がなされていました。さらに、箱根は東海道で江戸に最も近い要塞の地として、箱根のほか、根府川(小田原市)、矢倉沢(南足柄市)、仙石原(箱根町)、川村(山北町)、谷ヶ村(山北町)にも関所を置くなど、箱根山全体で江戸の防衛にあたりました。