安直楼 3丁目 下田市 静岡県 

1986年
米国総領事ハリスに仕えた「お吉」が1882年に、小料理屋を営んだ建物である。1857年、恋人鶴松との仲を裂かれて領事館に出仕したお吉は、以後、町の人達から「唐人お吉」と蔑まれ、酒に浸って、やがて姿を消す。 年月を経て、当家「安直楼」を開したが、自ら酒に溺れて数年で店をたたむ。 幕未開港の陰に咲いた一輪の花、お吉は1890年、稲生沢川に身を投げてそのはかない生涯を閉じた、48歳であった。 なお、当家には、お吉の愛用の遺品も保存されている。  下田市