古井戸・甲屋跡 守山1丁目 守山市 滋賀県
甲屋とは、もと近江国守山にあった本陣で謡曲「望月」の舞台になった宿屋だといわれている。この曲は望月秋長という者に討たれた信濃国の住人安田荘司友治の家臣小沢刑部友房が敵の情報を得るため中山道の宿駅として旅人の往来の多い守山に宿屋を構えていたところ、偶然にも亡君の妻と、その子が宿を求め、友治とめぐりあい、さらに思いがけなく当の敵秋長も泊りあわせ、三人が力をあわせ、主君の仇を討つ物語になっている。甲屋は徳川の末期ごろまであったが、火災のため焼け、その跡に碑が建てられており、由緒を物語っている。 謡曲史跡保存会
守山宿井戸跡
この井戸は、当時、中山道守山宿の役割を果たし、漆喰の枠が6段積み重ねられ、更に数段が土砂の流入で埋もれていることがわかりました。上部の石組みは、一辺90cmの四角形に組んでいて、後で蓋をのせたようです。この井戸は、移転されていますが、往時の生活を知る貴重な遺産です。