サイカチの木 下坂浜町 長浜市 滋賀県
保存樹「さいかち」にまつわるお話
昔、下坂浜から南の方、田村までの湖岸には『さいかち』の木が数多く生えていました。そのため、このあたり一帯の湖岸を『さいかち浜』というようになりました。その名残りが、はずれに一本残ったこの老木です。 今から400年以上も昔、天下統一を目指す織田信長とそれを妨げようとする浅井長政が激しく対立していました。湖北十ケ寺の真宗門徒は、厚い信仰心によって固く団結し、一向一揆の勢力として大きな力を持っていました。 元亀2年(西暦1571年)、本願寺の指令により浅井方に味方した真宗門徒の多くが討ち死にする戦闘が行われました。彼らは、数は多いとはいえ戦にかけては素人でした。信長方の秀吉軍などに討ち破られ、徐々に後退し『さいかち浜』で最後の一戦を交え敗れたのです。   ※さいかち  マメ科の落葉高木  下坂町 自治会  長浜市住みよい緑のまちづくりの会