木造十一面観音菩薩立像(逢坂乳観音)
行基菩薩の作と伝えられ、頭上に化仏10面をいただき、右手には施無畏印の構え、左手に宝瓶を持つ通形の十一面観音である。像高105.8cm、ヒノキ材の一本造りで内ぐりがなく、藤原様式(平安時代後期)の地方作りと考えられる。逢坂観音堂の本尊として知られるが、これは古くこの地にあった善福寺の秘仏であったという。二条院讃岐の和歌にまつわる伝説にちなみ古来、乳観音として近郷の人々から厚く信仰されてきた。一度、瑞松庵に移転されたが、地元逢坂集落の人々の熱心な請願によって、この地に再度安置された。観音堂は、千林尼が堂主であったことでも有名である。 平成23年1月  宇部市教育委員会 山口県教育委員会

逢坂観音堂 逢坂 船木 宇部市 山口県