駕籠立場跡 佐野 防府市 山口県

駕籠立場は、街道を行く大名たちが駕籠を下ろして休憩した場所で、多くは見晴らしの良いところに設けられ、施設として駕籠を置く台、柴垣、雪隠(便所)、腰掛などが設けられていました。防府市には佐野峠のほかに同じ山陽道の浮野峠茶臼山や萩往還の鯖山峠にも駕籠立場があったといわれています。この佐野峠からの美しい眺めは、江戸時代「山陽道第一の佳景」と書いた太田南畝をはじめとする多くの文人たちに称賛され、広く知られました。江戸時代末期に萩藩が編纂した「防長風土注進案」にも、「中国路随一の見晴能き所なり」と記されています。