周防国分寺金堂 国分寺町 防府市 山口県

国分寺は、聖武天皇の国家の災除景福を祈る勅願により国ごとに設置された官寺で、当寺は周防国の国分寺にあたります。 現在の金堂は、毛利重就(萩藩7代藩主)を施主として建立され、桁行7間(約22m)梁間4間(約15m)で屋根を二重とした大きな仏堂です。寺地、外観、規模、平面形式、内部空間、須弥壇等に古式以来の由緒をよく伝える一方、唐破風造の向拝等に近世らしい特色も見られ、大規模な金堂が残ることでは全国の国分寺の中でも珍しく貴重な遺構であります。 堂内には、本尊の木造薬師如来坐像ほか数多くの重要文化財をはじめとする仏像が安置されています。 平成9年から平成16年までの8年間、保存修理事業として全解体修理を行いました。 この工事による発見や占文により、現在の金堂は、安永8年(1779)に建立されたと考えられていましたが、安永4年(1775年)に着工し、安永8年(1779年)に上棟、天明8年(1788年)ごろ完成したものと思われます。  平成16年10月 防府市教育委員会