浮野駕籠立場跡・又兵衛屋敷(茶屋)跡 浮野 江泊 防府市 山口県

山陽道は、元和元年(1615)に参勤交代制度ができてから宿駅、一里塚、道松(往還松)などの施設が充実しました。それまで海上を船で通行していた九州の諸大名は享保期(1716〜1735)から陸路を通るものが多くなり、宝暦期(1757〜1763)からは特に多くなった。 ここは浮野峠の急な坂を上る大名が駕籠から下りてしばらく休息した所で、駕籠立場跡と言い伝えられている。道を距てて向側には「又兵衛屋敷」という茶屋があったといわれている。 またここから上の道路両側の山地からは萩焼の釉薬に用いる長石が産出し、勝坂の水車小屋で粉末にして萩へ送り出されていた。  平成3年1月 吉日  牟礼郷土誌同好会