街道の松 井口3丁目 西区 広島市 広島県
東の草津と西の五日市を結ぶ井口の道が西国街道として整備されたのは、寛永10年(1633)廣島藩が幕府の巡検使を迎えるにあたって領内の諸往還を整備したときで、街道には、両側におおむね三間(約5.4m)に一本の間隔で街道松が植えられた。 街道松は、時代が下がるにつれ枯れが目立つようになり、文化5年(1808)頃には井□村内の街道沿いには、片側に78本が残存しているに過ぎなかったといわれている。 井□に最後まで残っていた一本の街道松は、この前面の道路南側にあったが、昭和58年に道路の拡幅により惜しくも伐採された。その松の切り株が、北側の「まつのき薬局」に記念として保存展示されている。 なお、「井口の五本松」といわれて村民に親しまれ、樹齢を重ねた大木「鈴ケ峰の御鉢松・龍神山周辺の傘松・幽霊松・清太郎松・井口小校庭の松」の5本が、昭和中頃まで残っていた。しかし、今は、全て枯れ消滅した。  平成21年11月 井口・鈴が峰魅力さがし委員会