禅源寺・ふくふく地蔵 小田 矢掛町 小田郡 岡山県
禅源寺は曹渓山とも呼ばれる。小田川を眼下にして跳望は天下の絶景なるがゆえに古くは備中の国の霊場とて栄えた。現在の本堂は江戸時代の末に移転されたものでかってはこの地に六道地蔵がまつられていたという。この六道地蔵の境内には、信者自らの手による土造りの地蔵尊六万体を埋めて霊場をつくったと伝えられる。ところが年が移り時代が変わり、霊地は荒れて埋もり人々に忘れられて久しかった。そして昭和58年、境内の大工事のとき、数百年の眠りから覚めたごとく土中より、首なし地蔵が現れて「われは万物を生み、諸宝を蔵する菩薩である。この地にまつられるなら衆生の利益を約束するであろう」と心の御声を聞き、摩錯不惑議にかられておまつりしたのにはじまる。 以下略