川辺宿本陣跡 真備町川辺 倉敷市 岡山県
江戸時代各道宿駅に置いた本陣は、参勤交代の諸大名等が宿所とした公認の旅館で、宮家・公卿・幕府の役人・勅使・高僧・大名等が利用した。本陣は造り酒屋、醤油屋、大地主などが多い、川辺本陣は代々難波氏であるが生業は醤油屋であったと言われる。 川辺本陣は植村歯科医院の付近にあったが、明治26年大洪水で流出し資料も残っていない。兵庫県豊岡市で発見された川辺本陣関取図によると、国指定重要文化財の矢掛本陣によく似ている。参勤交代の諸大名の川辺本陣の宿泊率は矢掛本陣とほぼ同じ40%強で、2ヵ月に1回の割合であったが、高梁川に橋はなく、舟や徒による渡しのため氾濫があるとしばしば逗留を余儀なくされたことから、川辺宿の賑わいは矢掛を凌いでいたのではないだろうか。 旧山陽道上りの本陣は岡山市板倉、下りは小田郡矢掛町矢掛にあるが、川辺本陣宿泊の次の宿泊の地は、上りでは岡山市藤井又は和気郡三石、下りでは広島県神辺。 川辺まちづくり推進協議会