備中国分寺五重塔 上林 総社市 岡山県
国指定重要文化財
この塔は江戸時代後期の文政4年(1821)から弘化年中まで、20数年をかけて建立されたもので、奈良時代の備中国分寺の塔とは別のところに建っています。総高約34mで、三層までは総欅造りですが、四、五層は松材が主体となっています。心柱は大面取りをした松材が用いられており、床下の礎石から塔の中心を貫いて相輪に達しています。初層の四面、頭貫の上には、十二支の禽獣彫刻がはめこまれており、また尾棰の上には龍の彫刻なども施されています。内陣には仏壇を設けて、象・馬・鳥などの動物に乗った金剛界の五智如来像(大日、阿弥陀、宝生、阿閦、不空成就格如来像)が安置されています。 昭和61年8月  文部省 岡山県教育委員会