天津神社 伊部 備前市 岡山県
天津神社は、由緒書によると、応永18年(1411)以前の創建で、昔は浦伊部にあったが、御神託により、天正7年(1579)に現在地に遷宮した。本殿は、棟札によると、延宝6年(1678)の建築で蟇股、虹梁、木鼻の繰形が特にすばらしい流れ造りの、堂々とした一間社で、江戸前期の一間社建築としては、例のないすぐれた建築である。境内には、備前焼瓦で葺いた門、現代備前焼作家の陶印入り陶板をはめ込んだ塀、備前焼陶板を敷きつめた参道などが配置されていて、初夏に咲く紫陽花の花と印象的なコントラストをみせている。参道脇には万延2年(1861)の年号をもつ宮獅子が安置されている。 平成12年(2000)2月 備前市教育委員会