旧鴇田家住宅  平成17年3月指定 千葉県指定有形文化財(建造物)
 鴇田家は、江戸時代に実籾村の名主をつとめていた旧家で、この住宅も東金御成街道沿い(現在の実籾2丁目付近)に建てられていました。同家に残されていた史料「大工手間日記」により、建築年代は享保12年(1727)から翌年13年にかけてであることがわかりました。間取りの形式、建築当初の部材(建築材)を残した桁や梁は、同時代の古民家の建築年代を推定するための重要な手がかりを提供しているものであり、建築史の上で重要な古民家です。 旧鴇田家住宅は「曲屋(まがりや)」と呼ばれる形式で、南部地方(東北)に多く見られますが、南関東に現存している例は少なく、近世においては名主の役宅として使われた、規模のきわめて大きい民家です。 習志野市教育委員会では、この貴重な建築物を当時の部材を使って復原し、文化財として後世に伝え、その建築技法を記録にとどめることを日的に保存整備を図りました。
旧鴇田家住宅 実籾2丁目 習志野市 千葉県