好菓翁壽碑 黒森 酒田市 山形県
弘化5(1848)〜大正15(1926)10.23
酒井調良(好菓翁)は庄内藩の家老を勤めた酒井了明{玄藩)の次男として鶴岡に生まれました。明治の廃藩置県によって帰農し、松岡開墾に従事。蚕糸業に力を注ぐと共に、早くから果樹栽培にも目を向け、明治12年(1879)には、自宅の畑で庄内で初めてりんごを栽培。また明治26年、黒森に農場「好菓園」を経営、新品種核無(たねなし)柿を栽培し「調良柿」と呼ばれました。のちに「平核無」(ひらたねなし)と命名され、以来盛んにこれを育苗し普及に努めました。また自ら好菓翁と称し、真桑瓜や西瓜を栽培、地域農業の振興に尽くしました。平核無柿は現在では「庄内柿」の名が用いられ、庄内の代表的な名産品となっています。平成5年3月 酒田市教育委員会