向川寺 横山 大石田町 北村山郡 山形県
この寺は、永平寺並びに総持寺の両寺を大本山とする曹洞宗に属し、今を去る600年前の永和3年(1377)大徹宗令禅師によって開山された禅宗の寺である。(中略) 今日見るあたりは往時僧堂であったと思われ、創建のころは後背の山地一帯に塔堂伽藍が立ち並ぶ一大禅寺であった。幾百の僧が禅の真髄を求めて修行を重ねた所である。現在、山形県下並に東北地方最人の宗派である曹洞宗は、ここ黒滝を拠点として勢力を拡大していったと考えられている。 したがって、単に歴史的に古いというだけでなく、今日なお、私達の生活に根強く生きている文化、この地方の禅思想は、この寺を核として浸透していったものであり向川寺の存在は極めて重要な意味を持っている。古くは最上川船守護の寺とし、近年は、スリランカ国より佛舎利を賜り奉安し、もって永代納骨の寺とし、また、黒瀧山一帯を信仰と憩いの森として広く解放し地域の文化向上の一端を担う寺でもあります。また、新庄城主戸沢家代々の厚く信仰されたことは有名で車旗などが宝物として残されている外、古寺であるがための伝説はかぞえきれないものがある。また、元禄の昔松尾芭蕉翁が、近くは斉藤茂吉先生が参詣し、秀歌が残されている。  大石田ライオンズクラブ