鯖湖湯 飯坂温泉 福島市
鯖湖湯建築記念の碑
 鯖湖湯は飯坂温泉発祥の地と云われ、その歴史は古く、言い伝えによれば、二千年前、日本武尊が東征の折、病となり佐波子の湯に入ったところ平癒したといわれております。また、元禄2年81689)には、「奥の細道」行脚の途中、飯坂に立ち寄った松尾芭蕉が入ったと伝えられている名湯です。 明治22年に建築された建物は、共同浴場としては、松山市道後温泉の「坊ちゃんの湯」と並ぶ現存する日本最古の木造建築であり、長い間、飯坂温泉のシンボルとして地区の方々はもとより、飯坂温泉を訪れる多くの人々に親しまれてきました。 近年、老朽化が進んだことから、平成4年、5年度の二ヵ年事業として新しい鯖湖湯の建築に着手、整備事業を行いました。 明治の共同浴場を後世に残すため、外観、内部とも建築様式、建築材をできるだけ忠実に再現し、透達湯の跡地に建築しました。 透達湯は鯖湖湯と同じく様々な由来を持つ名湯といわれ明治22年、鯖湖湯と姿も全く同じ、兄弟の共同浴場として建築されました。以来、幾多の改修を経ながら地区の共同浴場として利用されてきましたが、平成4年10月、共同浴場の役割を終え、新しい鯖湖湯の建築用地として長い透達湯の歴史に終わりをつげました。 ここに、鯖湖湯建築にあたり記念の碑を建立するものです。  平成5年12月  福島市