阿武隈川 瀬上の渡し記念碑(右手堤防) 福島市
前方は阿武隈急行鉄橋
 その昔、阿武隈川には多くの渡し場があった。「瀬上の渡し」は、寛永16年(1636)に「箱石瀬」(800m程下流)に開設された。ここが「瀬の上」の地名を生んだ場所でもある。近郷近在の人々が商業、行楽の行き帰りに利用し大いに賑いを呈していたが、特に向瀬上の人々にとっては、瀬上商店街への買い物や小中学校への通学路として、最も多い時で一日延べ5百人の往来があり重要な生活道路であった。 やがて道路交通網整備計画の一環である「月の輪大橋」が完成したことにより、阿武隈川で最後に残った「瀬上の渡し」も、平成7年(1995)8月に廃止された。 古より、この地を守ってきた先人たちのたゆまぬ労苦にひたすら感謝の想いを込め、この歴史ある渡し場の跡を後世に記録として留めるものである。   平成10年10月10日  建立  瀬上昭友会