素盞雄神社 南千住
小塚原・三ノ輪・下谷通新町・三河島・町屋など、区内で最も広い地域を氏子圏とする鎮守で「てんのうさま」とも呼ばれる。石を神として尊崇する信仰は全国各地にみられるもので、当社も石神信仰に基づく縁起を有する。延暦14年(795)、荊石が微妙な光を放ち、その光のうちに翁の姿をした二神(素盞雄命・事代主命)が現れて神託を告げたという。そのためその石は「瑞光石」と呼ばれ、出現した二神を祭神として祀る。宝暦年間(1751〜64)頃まで行われていたという千住大橋綱曳は、その年の吉凶を占う当社の神事で、「東都歳事記」(天保9年)にその勇壮な様が描かれている。  荒川区教育委員会