奈良時代に勝道上人が日光開山後、この地に四本のえのきを植えたと伝えられ、また、鎌倉時代に、源頼朝が日光神領として寄進したとされる押原六十六郷の由緒あるこの地に、日光山の遠鳥居を建てたといわれているように、古い伝承のある地である。後年、鳥居の跡が地名となって鳥居跡になったという。江戸時代のはじめ、日光への街道が整備され、鹿沼宿が創られた際、鳥居跡から分岐造成された新道が現在の大通りであると鹿沼古記録にある。その頃、鳥居跡に植えられた四本のけやきは次第に枯れ、大きな空のあった最後の一本も、戦後まもなく姿を消してしまった。その跡に、昭和32年、日光二荒山神社から御神体を迎え、二荒山神社を建立した。鳥居跡町名は、由緒ある地名「鳥居跡」から命名されているが、町内発展の契機となったのは、昭和4年に東武日光線が開通し、東武新鹿沼駅が開業したことである。
 鳥居跡 鳥居跡町 鹿沼市 栃木県