馬頭観世音供養塔(妙福寺) 南千束2丁目 大田区 東京都

天保11年(1840)に、馬込村千束の馬医師や馬を飼っている人々によって、馬の健康と死馬の冥福を析って建てられたものである。光背をつけた馬頭観世音像の下は、角柱型の道しるべを兼ねており、各面には「北 堀ノ内碑文谷道」「東 江戸中延」「南 池上大師道」「西 丸子稲毛」というように、東西南北のそれぞれの方向を示す地名が示されている。この銘文から、もとは中原街道と碑文谷‐池上を結ぶ道との交差する地点に建てられたと推定されるが、民有地に移された後、平成13年に現在地に移設された。江戸時代後期の民間信仰、交通史を考える上で貴重なものである。  昭和49年2月2日指定  大田区教育委員会