柏市文化財めぐり
柏市の北東、利根川を眼下に望む島状の高台にあり、浅草弁天山・江の島と共に、関東三井天の一つに数えられています。布施弁天縁起によると、大同2年(807)7月7日の夜「紅竜が現われ島を築き」とありま。現在の亀甲状の丘が、一帯の湖沼の中に一夜にしてでき、その奇瑞から信仰の場となりました。弘仁14年(823)3月、嵯峨天皇の時に紅竜山東海寺として、伽藍を建立し、勅願所に指定されたといわれています。現在の本堂は、亨保2年(1717)の創建で、正面5間、側面6間の総朱塗、三方破風入母屋造りです。向拝に四柱を配して三区分してあるのは、正副勅使の上堂通路を区分するためてす。内部、外陣の天井の鏡板には狩野探舟の筆による竜が描かれています。また内陣の天井には、本堂建設に協力した84名の大名の紋章が描かれています。 現在の屋根は、昭和46年から47年にかけて、厚萱から銅板へ葺き替えられたものです。  昭和63年2月   柏市教育委員会       柏市文化財保護委員会
紅竜山東海寺(布施弁天)本堂 布施 柏市