問屋記念館 西六軒 西枇杷島町 清須市 愛知県
清須市指定文化財 問屋記念館 (旧山田九左衛門家住居)
一、旧山田九左衛門家住居は、住居部分とともに商用部分を持った併用住宅で、間口が狭く、通り庭にそって部屋が並ぶ中二階建てで、座敷は奥に配されるという典型的な問屋構造を成している。
一、言い伝えによれば、山田家の先祖の九左衛門は、慶長19年(1614)の大阪冬の陣のおり、徳川家康が当地の庄内川を渡河した際、市兵衛とともにその世話をして功を成し、問屋業を始めたといわれている。後にそこに橋が架かると、元和8年(1622) に九左衛門とともに「御橋守掃除給」として、一反四畝(1388平方m)余りの「永代除地」(永久免税地)を賜っている。
一、ここに復元された旧山田家住居は、明治の早い時期に建てられ、当地の美濃路を形成してきた町家の中でも、江戸期の様式を伝える価値の高い建造物である。 また、本町は、明治24年(1891)の濃尾地震で家屋の大半が倒壊するという被害を受けたが、当旧山田家住居はその被害を免れた数少ない家屋の一つである。 なお、この家屋は平成4年5月に本町橋詰町51番地から現在地に移築復元された。 清須市教育委員会