御嶽信仰は、長野県木曽御嶽山に対する山岳信仰であり、この塚の頂には蔵王権現が祀られている。藤久保では明治の初め頃に「覚明講社」という御嶽講が結成され、講元である正木家が代々先達をされている。現在も90名近い講中を成しており、9月1日に東京都大田区北峯町にある「嶺の御嶽山」に参詣し、12月冬至の日は「星祭り」と称し、塚の前に幟旗を立て世話人が参拝する。午後には講中が正木家に寄合い、宴が催されお札が配られる。塚には、御嶽講の開祖とされる覚明行者・普寛行者像や、一山行者像、不動明王二童子像などの石像も祀られている。
  御嶽信仰と塚 新座 埼玉