御厩の松 古厩 関町 亀山市 三重県
大化の改新(645年)の後、諸国の道路が整備され駅制が設けられた。駅制は早馬の制度で、「うまやの制」と呼ばれたのでる。ここ古厩は、集落にその名を残すように古代の駅家跡で、垂仁天皇の御代、皇太神宮遷宮のおり、この大井神社に神馬を駐められたと古記録にある。県の天然記念物に指定されていた先代の松は、樹齢470年を数え、幹まわり6m、高さ15mに達し、そびえ立つ姿は人々に仰がれ親しまれた。その老松も松喰虫に侵され、懸命の防除も及ばず昭和58年伐採の止むなきに至った。かかる由緒ある地を後世に伝えんがため、昭和59年1月に第二世御厩の松を植栽した。先代の如く成長を願うものである。なおこの由緒書の基板は、先代の松の幹の一部である。
すずかねのはゆま駅(うまや)のつつみ井の 水を賜へな妹か直手よ  万葉集
昭和59年  亀山市教育委員会